トリプル・クラウンいよいよ開幕!!
2005-11-14 更新

WCTメンズ・ツアーでは、先日ケリー・スレーターが7度目のワールド・タイトル獲得を決めたばかりですが、世界のトップ・プロたちの戦いはまだ終わっていません。
WCTとしても、サーフィンの聖地=ハワイのノースショアで行われる「リップカール・プロ・パイプライン・マスターズ」というハードな大会が残っていますが、このWCT最終戦を含め、ウィンター・シーズンに突入したハワイでこれから開催される伝統的な3つの世界大会は、実は世界のトップ・サーファーたちにとって特別な意味を持っているのです。
この三大会にはまとめて「Vans Triple Crown(ヴァンズ・トリプル・クラウン)」という名前がつけられており、この三大会の総合成績によって決まる「トリプル・クラウン」の王座は、WCTのワールド・チャンプに次ぐステータスとも言われているのです。
トリプル・クラウンの第1戦は、11月12日(土)~23日(水)、ハレイワを舞台に開催される「OPプロ・ハワイ」。そして第2戦は、11月25日(金)~12月7日(水)にサンセット・ビーチで行われる「オニール・ワールドカップ・オブ・サーフィング」。そして第3戦、12月8日(木)~20日(火)にパイプラインで開催される「リップカール・プロ・パイプライン・マスターズ」へと続きます。
第1戦および第2戦はWQSの最高グレードである6starの公式戦であり、ここでの活躍は来年(2006年)のWCTツアー入りにも大きく影響します。また、トップ・シーズンのハワイ・ノースショアということもあり、メディアの注目度も非常に高く、アップ・カマーが名を売るには絶好の舞台。
そして3戦目でもあり、WCT最終戦でもある「リップカール・プロ・パイプライン・マスターズ」は今年で35回目を数える最も伝統的な大会。
ロケーションは誰もが世界最高のブレイクと認めるパイプライン。第35回のメモリアルコンテスト。世界最高の選び抜かれたサーファーたち。まさに2005年のサーフィン・シーンを締めくくるにふさわしい、これ以上ないといった条件が用意されているのです。
この三大会の総合順位を争い、見事総合1位になったサーファーだけが、トリプルクラウンの栄冠を手にすることが出来ます。WCTとは一味違ったタフネスやテクニックが問われるノースショアのビック・ウェイブ・コンテスト、それがトリプルクラウンなのです。
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■今年の見所
現在の方式になった1983年以来、過去のチャンピオンは10人。そのうち6人(延べ17回)がハワイアンという実績からも、地元ハワイ勢が断然有利の様です。
昨年ヒザの手術からカムバックし、2004年の覇者となった、サニー・ガルシアは1人で通算6回もの優勝経験があり、今年ももちろん優勝候補の一人です。
カウアイ島出身のアンディ・アイアンズも2002、3年を連覇した実績があり、今シーズンはWCTで惜しくもケリーに追いつけなかっただけに、その鬱憤をここで晴らしたいところ。
また、ハワイアン以外でありながら複数回の優勝を記録している(1995、8年)ケリー・スレーターは、なんと言っても今シーズン、見事に2005ワールドチャンプに返り咲いています。タイトルが確定した後の大会だけに、思い切った攻めのサーフィンを見せてくれることは間違いないでしょう。
その他にも、ブルース・アイアンズ、ジェイミー・オブライエン、フレッド・パタッチア、シェーン・ドリアンら、この大会に照準を合わせ虎視眈々と王座を狙うハワイアンたちのパフォーマンスにも注目が集まります。
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トリプル・クラウンの第1戦「OPプロ・ハワイ」は既にウェイティング期間に入っていますが、今後の大会動向につきましても、情報が入り次第、「BCニュース」などで取り上げて行く予定です。お楽しみに!!