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WQS6star/サロモンマスターズ終了

2005-03-21 更新
現地時間3月20日(日)、オーストラリア西部のマーガレット・リバーで行われていたWQS6starイベント「サロモンマスターズ」において、ゴールドコースト出身のオージー、トロイ・ブルックスが優勝を飾りました。

波は4-5ftのパーフェクトなブレイクが一週間程も続き、ラインナップにはイルカの群れも姿を現しました。

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■トロイ・ブルックスが逆転で最高のスタート

この日のクォーター・ファイナル進出を果たした、ただ一人のオージーであるトロイは、母国の期待を一身に受け、波に乗る度にビーチを埋める観衆からの大声援を受けていました。決勝ではハワイのロイ・パワーズを相手に35分間の間ほとんど追いかける展開でしたが、最後の最後で大きなエアリアルから、フロントサイドでのスナップでギリギリのラインを攻めるというライディングで、ほぼ満点に近い9.67Pを出してドラマチックな逆転勝利を手にしました。

トロイにとって3度目のQSでの大きな優勝となり、優勝賞金15000ドルを獲得するとともに、2750Pという高いレイティングポイントも加算され、2005シーズンの良いスタートを切ることが出来ました。

「いやぁ、信じられないよ。一本しか乗れてないってわかってたけど、波を待ってたんだ。そしたらとうとう波が来て。で、当てる場所が見えたから思い切ってリップして、なんとか成功。その後はもうフラットになって相手のところに波が来ないことを祈ったよ(笑)。ロイは一日調子良くて、毎ヒートで8~9ポイント出してたからね。」と、波打ち際から表彰台まで仲間に担ぎ上げられてきたトロイはコメントしました。「凄いことだよね。今年の最初のQSイベントで優勝なんて、夢に見たようなスタートさ。」

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■ハワイのロイ・パワーズが準優勝

準優勝のロイ・パワーズは、各ヒートで強豪を退け、自身2度目のファイナルに進出。一度はトロイを追い込みましたが、惜しくも決勝で負けてしまいました。24歳のロイは今年のWCTクォリファイまであと少しの27位という成績でしたが、既に来年2006年のWCTクォリファイに向けて動き始めています。現在のレイティングは4位です。

「コンテスト中はずっと調子良かったけど、決勝だけは、なんか観客みたいに見てるだけになっちゃって。」とロイ。「結果はしょうがないね。でも2位になれて嬉しいよ。あのエアリアルを見せられちゃ、優勝はトロイでしょ。あのラインの中にあの技。あれが今のサーフィンに必要なことなんだから。波の裏側であれを見ながら、拍手しちゃったよ(笑)。凄いエアだった。それにしても良いスタートになって良かった。」

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■WQSチャンプのパダラッツは3位

2年連続でWQSのチャンピオンとなっているネコ・パダラッツは、今年のタイトルレースでも好調な滑り出しを見せましたが、パワーズとの対戦となったセミファイナルでは、必要とされた8.6Pが出せずに終わりました。28歳のパダラッツにとってこのマーガレットリバーはお気に入りの大会会場。これまで、優勝・準優勝・そして今回の3位と、良い結果を重ねています。

「またセミファイナルまで行けたけど、残念な結果。」とパダラッツ。「すべては良かったのに。ボードも、フィジカルもメンタルも・・・なのに、最後の最後で波の選択をミスしちゃったんだ。不平を言うつもりはないよ。マーガレットリバーはいつも僕の心にあるサーフスポットだから。周りにはサメがいっぱいいて、波はパワフルで、岩があちこちに出てて・・・とにかく今回も自分は良くやったと思うよ。またすぐにここに戻って来たいね(笑)。」

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■アメリカのゲイブ・クリングが3位

この大会のダークホースとなったのがアメリカ・フロリダ出身のゲイブ・クリングでした。多くのトップシード選手たちを退けましたが、最後にはトロイによって快進撃を阻まれました。24歳のクリングはセミファイナルでも好調を維持していましたが、トロイが8ポイント以上を2本揃えて彼をストップしたのでした。しかしそれでも、この結果はクリングにとってはこれまでのベストで、今シーズン既に3試合に出ていることもあって、ツアーレイティングでは首位に立つことになったのです。

「こういう波の状況でいい結果が出せて嬉しいよ。今までで最高の結果さ。」とクリング。「週の初めにはそれほどいい波じゃなかったけど、幸運にも勝ち残ることが出来て、そして今日の波は凄く良かった。ハッピーだね。まったく不満の無い結果。今回のポイントは大きいね。このままいって、WCTのクオリファイにまでつなげたいね。」

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■トラビス・ロジーは大会最高点を出すも5位

昨日のヒートでは今年のこの大会の最高点をマークした南アフリカのトラビス・ロジーも、今日のパワーズとのヒートに勝つことは出来ませんでした。

「すごくいいイベントだったね。今週はいろいろと違ったコンディションで高得点を出せたから良かった。」とロジー。「クォーターファイナルで負けたのは本当に悔しかったけど、それでも良い結果。すごく自信になるね。」

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その他で5位となったのは、イギリスのラッセル・ウィンター、2000年のワールドジュニア・チャンプであるブラジルのペドロ・エンリケ、そしてアルマンド・ダルトロでした。

なお、参加した日本人選手たちの中の最高位は小川直久の97位。

今年からサロモンマスターズでは、初めてクォーターファイナル以上のヒートすべてでマンオンマンのよりコンペティティブな対戦形式を採用。そのため、波の取り合いや運に左右されることが少なくなり、WCTの形式と同じであることから、選手達がWCTにクオリファイ