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WCTパイプ/ジェイミー・オブライエンが優勝!!

2004-12-20 更新
現地時間12月19(日)。ハワイ・オアフ島のノースショア、パイプラインにて開催されていたWCT最終戦『リップカール・プロ・パイプライン・マスターズ』において、地元ローカルでワイルドカードとして出場していたジェイミー・オブライエンが、ハワイアン4名によるファイナルを制して初優勝を獲得しました!!

6ftのパーフェクトな波がこの日のドラマの舞台。先週ノースショア一帯に押し寄せた大きなウネリがポイントに溜まっていた砂を一掃し、そのお陰で理想的なパイプラインのグーフィーとバックドアのレギュラーとが割れる状況になりました。

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■ファイナルは"パイプライン育ち"ジェイミー・オブライエンの独壇場

ジェイミーは45分間のファイナルHeatの中で、他の3人がまだ一本も波に乗っていないうちに、いきなり7.17Pと8.0Pの2本を揃え、さらに9.97Pのライディングを付け加えて、序盤戦で一気に勝負を決め、そのまま逃げ切りました。

パイプラインの、いわば"目と鼻の先"に住んで育ってきたジェイミーが、ここの波をいかに良く知っているかということが、この日証明されたのでした。若干21歳のジェイミーは常にピークよりの奥の位置にポジションをとり、レイトなドロップでバレルの中に消えた後、その奥深くから正確な技術とタイミングとで現れて見せました。3本目に乗った波では、ギリギリのレイト・ドロップからイチかバチかの降るようなテイクオフを決めてチューブをメイクし、ビーチを埋める大観衆の絶叫を誘って、9.97Pをマーク。2本合計の17.97Pという得点はファイナルではダントツで、2位のサニー・ガルシアが7.27Pを出した以外、他の2人は7P台さえも出せずに試合を終えたのでした。

2001年にもこのパイプ・マスターズでファイナリストになっているジェイミーは、今回は先月痛めた膝の怪我が治ったばかりでしたが、この日の勝利で30,000ドルの賞金を手にしたのみならず、"パイプライン・マスター"というサーフィン界において最も栄誉ある称号をも獲得したのです。

「自分でもビックリだよ。」とビーチに担ぎ上げられたジェイミーはコメントしました。「夢が実現したなんて信じられない。21歳で夢を叶えられたなんてものすごく嬉しい。リップ・カールと、僕の友だちみんなと、ファイナルをともにしたメンバーに感謝。

プレッシャーがすごかったから、わざと奥のポジションを狙ったんだ。みんながレギュラーに行こうとしてるのを計算に入れて、グーフィーに行けるポジションを取ったのが上手く行った。あの9.97Pは普通じゃありえないような波。メイク出来たなんて信じられなくて、身体がゾクゾクっとした。残りの30分は長かったよ(笑)。まだ小さなガキだった頃から過去のチャンピオンたち、パイプのレジェンドたちをずっと見てきたんだ...。彼らと同じ場所に名前を刻めるなんて、最高の気分さ。」

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■準優勝のサニー・ガルシアは"トリプル・クラウン"6度目の王座に

2000年のワールド・チャンプでもあるサニー・ガルシアは、『ヴァンズ・トリプル・クラウン・サーフィン』の6度目のタイトルを獲得すると同時に、パイプラインでの5度目の準優勝を果たして、新たな歴史を作りました。34歳のサニーはこの日のクォーター・ファイナルでほぼパーフェクトに近い9.5Pを叩き出してセミ・ファイナルへ進出。ハレイワ、サンセット、パイプラインの3大会の総合成績で競われる"トリプル・クラウン"のタイトル獲得の可能性を高めました。そのまま勢いを持続させたサニーは、このコンテストで2位となり、"トリプル・クラウン"のタイトルを得るとともに賞金の10,000ドル、それに副賞のフォード・レンジャー・トラックとを手にしたのでした。

「泣いちゃいそうだよ。」とステージに立ったサニー。「膝を怪我してから丸一年、コンテストから離れてて、去年のトリプル・クラウンを見てるのは辛かった。今年はもう一度トリプル・クラウンを目指すことの出来る位置に戻ってくるのが一番の目標だったから、タイトルを獲れたなんて信じられない。俺はいつも、ハワイアンこそが世界のベスト・サーファーだって言ってきたけど、今日はファイナルに残った4人でそれをみんなに見せることが出来たと思う。

そうそう。これでパイプラインでは5度目の準優勝。いずれ優勝するつもりさ。でももしそれが実現しなくてももう充分にハッピーだけどね。サーフィンの世界では望む全ての成果を達成してきた。2年後には引退を考えてるくらいだから、今やすべてがオマケみたいなもの。楽しくやるだけさ。」

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■カラニ・ロブがパイプで初めてのファイナル進出

カラニ・ロブはパイプラインで初めてファイナルに進出し、3位となりました。ファイナルHeatで唯一のグーフィー・フッターとなった彼は、パイプラインでのフロントサイドのバレル・ライドによって、この日一番目立っていた選手の1人でした。2005年に再びWCTにクォリファイされるために、ここハワイで好成績を上げることが必要だったカラニですが、それ以上の結果を残して、今シーズンの成績をツアー・ランク15位へとジャンプ・アップさせたのでした。

「いつもパイプラインのファイナルに残らなきゃって思ってきたから、マジでハッピーだ。」とカラニ。「もっと波があれば、そりゃ良かったけど、でも結局ジェイミーに乗られちゃったんじゃないかな。こんな日は、誰かが不思議な力の後押しを受けているのを感じるんだ。あれだけの強豪揃いの中で、ジェイミーだけが突出して、波を取ることが出来た。前世からの宿命とか因縁みたいなものなんじゃないのかな(笑)。」

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