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WCTブラジル/タジ・バロウがオージー対決の決勝を制す!

2004-11-10 更新
現地時間11月9日(火)。ブラジルはサンタ・カタリナのImbitubaにて開催されていたWCT第10戦「ノバシン・フェスタ 2004」のクォーター・ファイナルから決勝までが行われました。

夜の間にスウェルは弱まりまったものの、プライア・ダ・ヴィラの海岸には3ftの形の良いピークが残りました。お気に入りのサーファーのアクションを目に焼き付けるために、何千人もの観衆が再びビーチに並びました。

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■得意のエアリアルでタジが優勝

仲間のオージーであるトム・ウィタカーとの対戦となった35分間のファイナル・ヒートは、タジにとってはパーフェクトな形で始まりました。タジは長いグーフィーの波を選んで8.5Pという堂々たるオープニング・ライドを見せました。そして26歳の彼はフロントサイドでグラブしたままのテイルスライドに失敗しましたが、ほどなくもう一本のレギュラーの波をとらえて大きなエアリアル・リバースの着地に成功し、パーフェクトに近い9.33Pのスコアを出して、大きな勝利を掴んだのでした。

タジはブラジルでの2002年と1999年のWCTでも既に優勝しており、この日でWCTでの優勝は4回目。さらにツアー・ランキングも5位へと上がりました。彼は優勝賞金3万ドルを手にし、先月亡くなった彼の親友である"ツウィッギー"にこの成果を捧げました。

「信じられない。」と、オージー仲間たちにビーチから担ぎ上げられて来た後でタジは語りました。「力を発揮するべきときに自分のピークをもってくることが出来たから、とても嬉しい。ここでは3度目の勝利。ブラジルでいい結果を出し続けられるなんて不思議だね。アウトに出たら、自分が波を引き寄せる磁石みたいに感じたよ。波が僕のところに来るんだもん。レギュラーの波には風でちょっとしたデコボコが出来ていたのがわかってたから、そこを狙ってエアをかけたんだ。
10月に亡くなった親友に優勝を捧げるために、このコンテストにはホントに勝ちたかったんだ。この勝利を"ツウィッギー"に捧げます。きっとどこかで見てるはずだから。」

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■トム・ウィタカーが自己最高の準優勝

トム・ウィタカーにとっても今日の決勝進出は今までのベスト・リザルトとなりました。25歳のウィタカーは昨日、新チャンピオンとなったばかりのアンディ・アイアンズを破った最初のサーファーとなりましたが、初めてのWCTファイナルでは、対戦相手の前に屈しました。それでも彼は26位から13位までにツアー順位をジャンプ・アップさせ、来年のWCT残留を確実なものとしたのです。

「あのレギュラーの小波でタジを相手に一体何が出来ると思う?」とウィタカーはコメントしました。「彼はエアリアルのスペシャリストで、エア・フリークなんだ。でもお陰で、彼のエアを特等席で観戦することが出来たけどね(笑)。
トップ16に残ることは誰もにとってスゴいこと。13位に上がれるなんてとても嬉しいよ。ブラジルの観客はヤバいよ。ビールと祝福が待ち遠しいね。」

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■3位はブラジリアンのワイルド・カード2人

3位となったのはブラジリアンのワイルド・カード、レナン・ホシャとタニオ・バレットの2人でした。ともに世界のベスト・サーファーたちを何人も退け、自らの手で賞金の1万ドルを手にしたのでした。

以前WCTで活躍していたこともあるホシャは、昨年もワイルド・カードとしてこの大会で3位となっていますが、ウィタカーとの対戦では、相手がオープニングで出した8.33Pに追いつくことが出来ませんでした。土壇場での奮闘もむなしく、相手がプライオリティ(=優先権)を持っているときにインターフェア(=妨害)の反則を犯してしまいましたが、それが無くとも結果は同じでした。

「トムの最初の一本が勝負の決め手になったね。」とホシャ。「その上、プライオリティまで勘違いしちゃったから、最後には手も足も出なかった。3位はとても良い結果で嬉しいけど、もう少しでファイナルに出られるチャンスを逃してしまって残念だよ。」

"大物食い"のバレットは、昨日ワールド・タイトルの行方を決めたヒートでパーコを破り、今朝のネイザン・ヘッジとの対戦でもそのまま快進撃を続けましたが、タジの大暴れの前に夢の扉を閉じられました。

「この結果が出せてとてもハッピーだよ。」とバレット。「ブラジルでのWCTに出るのは4回目なんだけど、タジ・バロウとの対戦はかなり厳しいね。彼は良い波に乗ったし、オフ・ザ・トップの大きなターンをメイクした。僕はこの場所で家族や友達にたくさん後押ししてもらえたから、この結果は大きいよ。」

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■5位に終わったケリーはパイプラインに照準

5位となったのはブラジルのファビオ・ゴウベイアとピーターソン・ロサ、そして過去6度のワールド・チャンプであるケリー・スレーターと、オージーのネイザン・ヘッジ。

この大会のディフェンディング・チャンピオンだったケリーは、あと6.84Pが足りずにタジに敗退しました。他のWCT選手たちと同様にケリーの視線も既に、来月ハワイ・パイプラインで開催される今年の最終戦(12月8日~20日の予定)に向けられています。

「波がちょっと少なかったね。」とケリー。「タジはあのヒートのセットにコンスタントに乗っていたから、僕に出来ることはそれほど無かったんだ。今年はもう5回も5位になってて、ちょっとフラストレーションが溜まってるよ。今年の内にどうしても優勝したいんだ。自分にとっての最後のチャンスはパイプライン。ワールド・タイトルがらみのプレッシャーは無いし、誰にも平等にチャンスがある。パイプでの今年の大会はスゴくエキサイティングなものになると思うんだ。」

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