WCTスペイン/パーコにもワールド・タイトルへわずかな望み
2004-10-17 更新
現地時間10月15日(金)。スペインで開催中の「ビラボン・プロatムンダカ」においてRound3の残りのヒート:Heat10~16と、Round4のヒートが行われ、クォーター・ファイナリストが出揃いました。6-8ftのややストーミーで力強いウネリが選手たちを手荒く歓迎していました。掘れたバレルを含む波での素晴らしいライドが続き、強い雨にもかかわらず波は徐々に良くなっていきました。
---------------
■パーコ、ワールド・タイトルへのわずかな望みをつなぐ
昨日、ケリー・スレーター、CJ・ホブグッド、ネイザン・ヘッジが衝撃的な敗退を喫したことにより、ワールド・チャンプ争いのレースは劇的に絞られてきました。計算上はジョエル・パーキンソンだけが現チャンピオン(2年連続)のアンディ・アイアンズに追いつく可能性を残していますが、タイトル争いを続けるためには、パーコことジョエル・パーキンソンはこのムンダカで少なくとも一つだけアンディよりも上の順位で終わらなければなりません。パーコはこの日の朝、ネイザン・ウェブスターに勝ち、次にオージーのリッチー・ロベットと対戦してクォーター・ファイナルへと勝ち上がりました。
ロベットとの対戦で、23歳のパーコはバックハンドで信じられないようなバレルから抜け出し、今大会のベスト・シングル・スコアとなる9.83Pを出しました。そしてもう一本8.23Pを加えて突き放し、最後の最後までアンディとの戦いを続ける意志を表明して見せたのでした。
「あのバレルはメイクできるとは思っていなかったよ。」とパーコも認めました。「おおきな波のカーテンが覆い被さってきて、ただ波に張り付いて我慢してたんだけど・・・突然、抜け出ちゃったんだ(笑)。あんな高い点数が出てハッピーだよ。
自分のゲームをするだけ。彼(=アンディ)だってきっと同じさ。こんなこと言いたくないけど、アンディが負けてくれるのを期待し始めてる。アンディのヒートを見守るけど、自分のペースも維持しないとね。最後まで諦めないよ。どんな結果になるか見定めないとね。まだ望みがあるんだから、いいことさ。」
---------------
■アンディ、クォーター・ファイナルへ進出
アンディもまた3年連続となるワールド・タイトル獲得に向けてのチャージを開始し、友人のコリー・ロペスを8.67Pの高得点で下しました。今シーズン既に2大会で優勝している26歳のアンディですが、2002年以来のビラボン・プロでの優勝を心から望んでいるのは明らかです。そうすることで、ワールド・タイトルをしっかりと確保したいのです。アンディは明日のクォーター・ファイナルのHeat2で、ダミアン・ホブグッドと対戦します。
「危ないヒートだったよ。」とアンディ。「コリーはああいう波でいいサーフィンをするんだ。それにかなり気合が入ってるのがわかってたし。最初のいい波を取れて、良いバレルを見つけられてラッキーだったよ。もう一本いいのに乗れて、ずっと自分のリズムでやれたんだ。」
もしパーコがこのムンダカでアンディよりも下の順位で終わったとすると、アンディにワールド・タイトルが決定するということを聞いて、アンディはこう答えました。「そんなこと知らなかったよ。でもそりゃヤバいな。リラックスしてブラジルのWCTに行けるとしたら、そしてハワイも。でもジョエル(=パーコのこと)はやるときゃやるからね。彼がヒートで9P×2本よりも低い点に終わるなんてことは期待しない方がいいね。まあ、見せてもらうよ。」
---------------
■カラニ・ロブが肩を脱臼、Round4で敗退
カラニ・ロブはミック・ロウとの今朝の対戦で、最後の波で深いチューブに入るために波に手を入れました。そしてそのバレルをメイクして8.67Pを叩き出し、そのヒートに勝利しましたが、そのために肩を脱臼してしまい、ジェット・スキーで運ばれて、ビラボン・プロのスポーツ・セラピストの診察を受けました。現在ツアーで26位のカラニは、左腕の関節を元に戻してもらい、凄まじい痛みにもかかわらず、この日の最終ヒートでのルーク・イーガンとの戦いに臨みました。しかしルークは力強い大きなカービングでグーフィーの波をメイクし、クォーター・ファイナルでブラジリアンのピーターソン・ロサと対戦することになりました。
「カラニは今大会で調子がいい1人だったから、今朝の肩のアクシデントはアンラッキーだったね。」とルーク。「それでもこの波にパドルアウトしてテイクオフするなんて、勇気がいることさ。でもあれ以上ダメージを受けることなく終わったから、今年の残りの大会にも出場できるだろうし、来年もWCTに残れるだろうね。それにしても勝てて良かった。明日もスウェルが残ることを祈るよ。」
---------------
■ピーターソン・ロサ、2大会連続でQF進出
ピーターソン・ロサは、シェーン・ベッシェンを破って今回のヨーロッパでの快進撃を続けました。現在ツアー16位のロサは、ヒート中にフィンを破損して予備のボードに換えざるを得なかったにもかかわらず、わずかなリードを保ち続けて逃げ切りました。明日には2大会連続でのクォーター・ファイナルでの戦いが待っています。
「フィンを壊しちゃって、6'5"のボードに換えたんだ。」とロサ。「それでも上手く乗れた。ハッピーだよ。昨日シェーンがケリーに勝ったのを見て、僕にもチャンスがあると思った。シェーンがスゴくいいサーファーなのはわかってるしスゴくリスペクトしてるけど、チャンスが見えたからそれに向かって進んだまでさ。2大会連続で、自己二番目に良い成績なんだ。嬉しいよ。」
---------------
■トム・ウィタカーもQF進出!
トム・ウィタカーもまた、2本の8P以上のライディングで同じオージーのディーン・モリソンを破ってクォーター・ファイナルに進