WCTスペインR3/ケリー敗退!ワールド・タイトルには届かず!!
2004-10-17 更新
現地時間10月14日。スペインにて開催中のWCT第9戦「ビラボン・プロatムンダカ」のRound3のHeat1からHeat9までが行われ、この大会のディフェンディング・チャンピオンでもあるケリー・スレーターが敗退。ケリーの2004年度におけるワールド・タイトル獲得の望みは絶たれました。朝一にはほんの小波しかありませんでしたが、昼頃には6-8ftにまで上がり、安定した波でHeatが再開されました。しかし潮が上げてコンディションが悪くなったため、Heat10以降は再びウェイティングになりました。
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■ケリー敗退! ワールド・チャンプの可能性は消える。
昨年のこの大会の覇者であり、過去6度のワールド・チャンプでもあるケリー・スレーターは、Round3で長年の宿敵であるシェーン・ベッシェンと対戦しました。序盤ではケリーがリードしていましたが、ともに点数は伸びずに4~6点台の低めの点数での争いに。残り5分間であと6.99Pが必要だったケリーですが、その後は波に乗ること無く、17位でこの大会を終えることとなりました。
そしてより重要なこととしては、この結果によってケリーの2004年度ワールド・チャンプ獲得の可能性が、計算上無くなりました。仮に、アンディが次のRound4で負けて、更にブラジルとハワイでも33位に終わったとして、さらに一方でケリーが残り2戦に優勝したとしても、アンディの7,548Pに対してケリーは7,380Pとなり、タイトルには手が届かないという結果になります。
「不満が残る結果だよ」とケリー。「波があまり良くないのはシェーンも僕も同じ条件だったけど、ヒートの序盤で嫌なワイプアウトをしてしまって、ちょっと慌ててしまった。時として全てが自分に不利な方向に動いてしまうことがある。今回がそれだ。ここの波でのボード選択を間違えたね。アウトに出て行くためには7'6"のボードが必要だけど、乗ってるときには6'3"が丁度いい。今日はツキが無かった。散々な結果だよ。」
ベッシェンにとっては見事リベンジ成功と言える結果でした。何年にも渡って数々の名勝負をケリーとの間で繰り広げてきたベッシェンですが、最近では先月の日本で敗れていました。Round4進出は彼の今シーズン最高の結果に並びます。
「最高の気分としか言えないよ。」とベッシェン。「波のコンディションがマジでハードだったから、それを逆手に取ったんだ。あの状況なら5~6点が大きな意味を持つと思ったから、とにかくそれを2本揃えることに集中したんだ。そしてケリーの狙っていた波は来なかった。どのヒートも僕らのそれぞれにとってスゴく重要。だから勝ち抜けてハッピーだよ。
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■CJ・ホブグッドもRound3で敗退!
2001年のワールド・チャンプであるCJ・ホブグッドも同じように厳しい結果に甘んじることとなりました。オージーのトレント・ムンローに敗退し、ワールド・タイトルのチャンスを失ったのです。ムンローはバックハンドで見事なサーフィンを披露し、力強いターンを重ねて7.67Pと8.17Pを出し、CJを大きく引き離しました。現在ツアー・ランク3位のCJは深いバレルの中に入って見せましたが、メイクすることは出来ませんでした。もしもその波をメイクしていれば、結果は変わっていたかも知れません。
「僕らのヒートのときにスウェルが入って来て、僕にとっては楽しい波だった。でもCJには運が無かったね。」とムンローは説明しました。「CJがバレルをメイクしようとした波を見たよ。でも僕はあえてチューブは狙わなかった。今年はずっと調子悪かったから、少しでもツアー・ランクを良くしたいんだ。出来ればこの大会でもっと勝ち進みたいね。
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■アンディ・アイアンズは順調にラウンド・アップ!
その一方で、現ワールド・チャンプ(2年連続)のアンディ・アイアンズは、ブラジリアンのアルマンド・ダルトロを相手に無類の強さを見せ付けました。現在ツアー・ランクでトップを走るアンディは、一本の波でバックハンドのターンを重ねてからエア・ドロップ気味のフローターをメイクし、9.1Pという高得点を出し、さらに9.03Pのライディングを付け加えて、2本合計で今大会でのこれまでの最高点を出しました。近くのフランスで今シーズン2度目の優勝を飾ってからまだ2週間も経っていませんが、アンディはここムンダカの波にも気に入られている様です。
「少ないチャンスをモノに出来た。アルマンドはリズムに乗れなかった様に見えたけど。」とアンディ。「正しいタイミングで正しいポジションにいることが出来た。だから自分のペースのヒートになったね。」
ケリーが負けたことについて、アンディはこうコメントしました。「ヤバいヒートだよね。17位を争うラウンドでケリーとシェーンが当たるなんて、そんなにあることじゃない。シェーンが勝ったのは自分にとっては大きいね。まあ、実現してないうちにはチャンピオンになった様な気にならないようにしてるよ。そう、ゲームはまだ続いてるんだ。」
ジョエル・パーキンソンだけが、計算上アンディの3年連続のワールド・タイトルを阻止できる位置にいますが、それにしてもこのムンダカとその後に続く2戦(ブラジルとハワイ)でかなりの好成績を残すことが条件ですし、さらにはアンディがそれらの大会で早々と負けない限り、そうした逆転は起こりえません。
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■ラオニ・モンテイロ、折れたボードを克服
その他では、ブラジリアンのラオニ・モンテイロがサーフボードが折れたにもかかわらず、オージーのジェイク・パターソンを相手にRound4へ勝ちあがりました。22歳のモンテイロは、この日の最大セットの一つでボート