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WCTフランスはアンディ優勝!

2004-10-04 更新
現地時間10月3日(日)。フランス・ハセゴーにて開催されていたWCT第8戦「クイックシルバー・プロinフランス」において、ディフェンディング・チャンピオンのアンディ・アイアンズが、弟のブルースとの歴史的なファイナル・ヒートを制し、優勝を飾りました。フランスでの大会史上まれに見る最高の波を舞台に、この日はRound4のHeatから始まって全てのHeatが行われました。

8-12ftのパーフェクトな波がハセゴーの"La Nord'site"に届き、その風景はまるでハワイのサンセットビーチの様でした。サーファーをラインナップまで運ぶのみならず、一日を通じて選手たちの安全のために目を光らせてくれていたジェットスキーのドライバー達に、我々は特別に感謝せねばならないでしょう。海岸とインターネットのサイトを通じて、何万人もの観衆がコンテストをライブで見守っていました。

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■アンディが兄弟対決の決勝を制す

初のWCTファイナルでの対決を実現させたアンディとブルースは、この日の素晴らしいサーフィン・ショーにおいて、もっとも目立つ活躍をした2人として決勝に臨んだのでした。目下2年連続のワールド・チャンプにしてツアー・リーダーでもあるアンディは、Heatをこなすごとに調子を上げ、ついには彼自身の弟と対戦することになったのです。そして開始早々、9Pのバレル・ライドを決めてプレッシャーを与えます。さらには8.0Pのライディングを重ねてリードを確実なものにしたのでした。去年のカリフォルニアでは、ブルースを相手に決定的なHeatを落としていたアンディだけに、今シーズン2度目の優勝を決めたこの戦いは、弟ブルースへの最高のリベンジでもありました。26歳のアンディは今や2位に1,044Pの差をつけてツアー・ランクのトップを独走中です。

「ホントに夢の様だ!!」とアンディ。「ブルースはやっと壁を破った。凄いことだね。トレッスルズで33位に終わったことも僕にはいい薬だった。目が覚めて、スマートなサーフィンが出来る様になったんだ。パーコ(=ジョエル・パーキンソン)も今シーズン2度優勝してるし、ケリーもCJも、まだまだ脅威だよ。またきっと、パイプラインまで全部持ち越しになるんじゃないかな。でも今だけは、この優勝を味わいたいね。」

23歳のブルースにとって、この日の結果は薄暗かったルーキー・シーズンに差し込んだ太陽の光の様でした。これまでのどの大会でもRound3以上に進めなかったために、ブルースはランキング41位という位置にいて、来年のWCT参加資格を失いかねない深刻な危機に陥っていたのでした。しかし、過去6度のワールド・チャンプであるケリー・スレーターとのセミ・ファイナルで、ブルースは今大会唯一のパーフェクト10Pを出す活躍を見せ、ツアー・ランク28位へとジャンプアップして勢いを取り戻したのでした。

「今日みたいないい波は予想もしてなかったんだ。」とブルース。「今年はスタートからつまづいちゃってたから、ここでいい結果が出せてホントに嬉しい。おまけに兄貴と決勝を戦えるなんて! まるでホーム・スポットで一緒にサーフィンしてるときみたい。クールだよ。セミ・ファイナルで自分のいい波を全部使い果たしちゃったみたいだけど、ケリーがいつも出すようなハイ・スコアでケリーに勝てたなんて、スゴくハッピーだよ。
コンテスト毎、ヒート毎に積み重ねて行くしか(WCTに再びクォリファイされる)道は無い。今シーズンはこれまで運が悪かったけど、とうとうやるべきことがやれたって感じだよ。」

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■3位はサニーとケリー

3位となったのは2000年のワールド・チャンプであるサニー・ガルシアと、ケリー・スレーターで、それぞれがUS$10,000を獲得しました。

2003年に本格的な膝の外科手術をしたために今シーズンはASPワイルドカードで参戦しているサニーは、力強いサーフィンでセミ・ファイナルにまで進出、親友のアンディと対戦しました。34歳のサニーはHeat終了までに8.83Pのライディングをして応戦しましたが、それでもまだアンディの18.03Pというトータル・スコアに勝つためには9.2Pが足りませんでした。

「有り難いことに、昨日はコンテストが延期になって、今朝起きてここに来て見ると、まるでサンセットみたいなパーフェクトな波が割れてるじゃないか!」とサニー。「セミ・ファイナルを戦えて嬉しい。現在のツアー・リーダーで2年連続のワールド・チャンプに負けたんだし、アンディのサーフィンは凄くブッ飛んでたから。それなりにいいサーフィンは出来たけど、波運が悪かった。この結果には満足してるし、来年もまたWCTにリクォリファイされることが出来ると思うんだ。」

ケリーは今朝9.63Pのパーフェクトに近いライディングをして快進撃を続けていましたが、セミ・ファイナルでは対戦相手のブルースが更に上手を行く活躍を見せたのでした。ブルースはまずケリーが出した点数に並ぶ高得点を出し、更には今大会唯一のパーフェクト10Pを出して、2本合計でもこの大会で最高点となったのでした。こうなると、ケリーは2本合計で19.64Pを出さなければ勝てないことになりました。ケリーはこの大会で3回連続セミ・ファイナルに進出しているし、この日の結果はケリーのツアーでの高順位の足場を固めてはいますが、アンディとの差を詰めることは出来ませんでした。

「フランスのコンテストでは一番波のいい日だったね。」とケリー。「信じられないくらいいい波があった。でもそれに賭けることが出来なかったんだ。ブルースにとっては彼のキャリアの中でも最も高い点の出たヒートだったろうし、波とのタイミングがバッチリだった。ブルースはリップしてたよ。もう止められなかった。来年もツアーに参加する為には結果が必要だったから