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パーコがケリーを破って優勝!

2004-09-21 更新
現地時間9月20日(月)、カリフォルニアはロウワー・トレッスルズにて行われていたWCT第7戦「ブースト・モバイル・プロ」にて、オージーのジョエル・パーキンソンが優勝を飾りました!

この日の波は6-8ft。弱い南西風が入ったためにファイナルが近づくにつれてやや難しいコンディションとなっていましたが、選手たちは素晴らしいサーフィンを続けてくれました。

35分間のファイナルheatの前半、パーコことジョエル・パーキンソンのレギュラーの波での流れるようなライディングに8.0Pがつき、過去6度のワールド・タイトルに輝いているケリー・スレーターを相手に、パーコがリードを奪います。しかし二人とも難しいコンディションの波を相手に多くのミスを重ね、なかなか得点が伸びません。そんな中、現在ツアーランク4位にいるパーコが再びレギュラーの波に乗り、際どいテールスライドと大きなエアリアルを成功させて7.17Pを重ねました。

娘のエビーの誕生にともなってツアーの第3戦と第4戦を欠場していたパーコですが、今シーズン第2戦のベルズ・ビーチでは優勝している上、さらにツアー復帰後に日本での第6戦で準優勝となって再び上位に浮上して来ました。今日の結果でさらに足場を固めたパーコは、ケリーになんと4連勝中です。

オージー仲間のネイサン・ヘッジとトロイ・ブルックスによって波打ち際から担ぎ上げられて来たパーコはこうコメントしました。「何て言っていいかわからないよ。ケリーがとどめの一本に乗ってくると思ってたから。僕が出してたのは8点と7点だから、最近の流れから考えるとまだまだ安心できない。特にケリー相手の決勝ともなるとね。もっとリードを広げたかったけど出来なかった。そこへあの最後の波がケリーの前に入って来たもんだから『準優勝でも悪くはないよな・・・』なんて思っちゃってたんだよね。岸に上がってみんなの顔を見て、そしてスコアを聞いたら・・・」と言ってパーコが浮かべた満面の笑みが、全てを語っていました。

「アンディはトップを独走中だから、2位3位争いのレースだと思ってたんだ。」とパーコはさらに続けます。「でもここではアンディが早々と負けたし、ケリーもCJも調子良さそうだから、シーズン後半に向けては面白い勝負になりそう。まだまだこれからさ。」

さらに彼の生まれたばかりの娘について「エビーと一緒に回り始めた2大会で、連続でファイナルに進出してるんだ。それにベルズの優勝のときだってモニカ(パーコの奥さん)のお腹の中にいたわけだし、エビーは幸運の女神なんだよ。ずっと一緒に回りたいね(笑)。」

ケリーにとっては2004年で初めてのWCTでのファイナルでしたが、最後の波に乗るまでは優勝も手の届くところにあったのでした。32歳のケリーはファイナルheat中で最高の8.4Pを出していましたが、その後に何本か乗ったグーフィーの波はどれも彼に味方してはくれませんでした。20分間の間、あと6.77Pで逆転という状況にありながら、彼が最後に乗ったレギュラーの波でのライディングも、5.23Pにしかならなかったのです。

「heatの前から見ていたら、大きなsetはみんなグーフィーだったんだ。」とケリーはファイナルでの戦略について説明してくれました。「だから、グーフィーのsetの中からよく掘れてくる波を選ぶ作戦だったんだけど、ダメだった。最後には読みが当たってきていたけど、他にもミスをしてしまったよ。あとたったの6.77P。決して高得点てわけじゃない。優勝するチャンスがあったのにフイにしてしまった。」

しかし準優勝という最終結果とツアー3位という状況について祝福されると、「その通り! 僕がCJに追いつき、パーコが僕に追いつき、そして僕ら3人皆がアンディに追いついてきているんだ。次の大会(9月24日~10月3日のフランスでの大会)がどうなるか、面白い展開だね。ブラジルからハワイにかけてのツアーはかなり激しいタイトル争いになると思うよ。」

3位となったのはフロリダ出身のコリー・ロペスとオージーのルーク・イーガンでした。2人とも今年一番の成績となり、ともに賞金10,000ドルを手にしました。

コリー・ロペスのワールド・ツアーでの順位は32位から21位へと上がりました。ケリーを相手にしたセミ・ファイナルで、ロペスは力強いsetに乗って攻めましたが、ボードにヒビが入ってしまい後で交換するハメになってしまいました。フロントサイドでの高いエアも繰り出しましたが着水に失敗。2本合計であと17.78Pを欠く結果となりました。

「僕にとってはいい大会だったね。」とロペス。「結果が欲しかったんだ。3位になれてとっても嬉しいよ。そりゃあ、ファイナルに行けたらもっと良かったとは思うけど、ケリーが最初の波で9.27Pを出したのに、僕は最初の波でボードを壊しちゃった。ま、どっちにしても僕は良い波を掴めなくて、ケリーは良い波に乗ったんだから、結果は変わらないけど。早くヨーロッパに行きたいよ。ヨーロッパ・ラウンドでいい結果を2度も出せれば、今年が良い年になる。そうすれば、ストレス無くハワイに行けるでしょ。」

2002年のこの大会の覇者であるルーク・イーガンは、セミファイナルのheatを通じてパーコを追いかけるかたちとなりましたが、2本のバックハンドの大きなマニューバーを描いて逆転の可能性をつないでいました。しかし35歳のルークはあと一本、8.99Pのライディングが足りず、この結果でツアー・ランク8位となったのでした。

「欲しい波が見つけられなかったんだ。」とルーク。「パーコとケリーはこのところ一番安定してたから、2人ともファイナル