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ASPワールドツアー第1戦『Quiksilver Pro』ファイナルを制したのは?

2009-03-11 更新
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世界中から選ばれた10のベストポイントで争われる2009年ASPワールドツアーのキックオフイベントである『Quiksilver Pro』は現地時間3月11日にファイナルを終了!

舞台となったゴールドコーストには最大級のサイクロンが接近中のため、会場のキラには6-8ftレンジのモンスターウェーブが炸裂!ジェットスキーがないとゲッティングアウトも厳しいハードコンディションで、一般サーファーの目線だと間違いなくクローズアウトでしたが、世界のトップサーファーに乗らせれば見せ場は十分にあり、終わってみれば素晴らしいファイナルデイでした。

ファイナルに残ったのは地元のパーコことジョエル・パーキンソン(AUS・写真)と最近めきめきと頭角を現してきたヤングブラジリアンのアドリアーノ・デ・スーザ(BRA) 
ファイナルはローカルナレッジを生かしたパーコの1人舞台。まずは8.83をメイクすると、すぐに7.50を重ねてアドリアーノをコンビネーションスコアに追い込みます。アドリアーノもクローズ気味のセクションに果敢に突っ込みますが、4pt台止まり。パーコは中盤にも8pt台を叩き出し、更に有利な展開に持っていきます。アドリアーノは終盤に念願のバレルを手に入れますが、7.00とスコアは延びず...。パーコは最後にまるでバックドアのような完璧なバレルを見つけ出し、パーフェクト10で優勝に華を添えました!
「最初の波は良かったけど、フローターの着地の時にボードが折れてしまったんだ」とパーコ。さらに「スコアを聞いてビーチにいた沢山の人が大声で反応してくれた時はやる気がわいてきたよ!今日の観客は素晴らしかったし、凄い人数だったよね。こっちからは見えないけど、海からだと丘の上や、キラの目の前、クーランガッタ沿いで見ていた全ての観客が目に入るんだ。みんなの応援が聞こえて最高の気分だったさ」と興奮気味にコメント。

パーコが地元での同イベントを制するのは2002年以来のこと。2008年はケリー、2007年はミックのワンマンレースだったこともあり、ツアーで優勝するのは2006年のフランス戦以来、約2年振りになります。本人も優勝の感覚を忘れていたようで、「ツアーで優勝してお酒を飲めるなんて、久しぶりだよな~なんて考えちゃったよ(笑) ファイナル終了のホーンがなるまで、こんな感動するなんて思いもしなかった。多くの人々に囲まれながら引き返し、友人と家族に会う。それからやったぜ!って本当の実感が沸いてくるもんなんだ。今はとても良い気分!数時間で更に身に染みてくると思うよ(笑)」と嬉しさを噛みしめながら話していました。

2001年からツアーを回っているパーコはルーキーイヤーと2005年を除いて全て6位以上という好成績をキープしていますが、ワールドタイトルを獲得したことは一度もありません。2006年から3年連続で初戦のゴールドコーストを制した選手がその年のタイトルを獲得するというジンクスがある通り、現時点ではパーコが一番有利な位置にいるのは間違いありません。そのことについては?
「危険なサーファーが沢山いるから、道のりは長いよ。あまり先走りはしたくないね。まだシーズンは長いし、イベントは沢山あるから。それでも素晴らしい年にはなりそうだぜ!」と答えていました。

優勝こそ逃したものの、アドリアーノが見せたブラジリアンらしいパワーサーフィンは多くの観客の印象に残ったはず。まだ22歳のアドリアーノですが、すでにツアー歴は4年目。昨年はコンスタントに実力を発揮出来るようになり、トータル7位とオージーとアメリカ人が大半を占めているトップ10の中で異彩を放っています。ファイナル終了後のインタビューでは、「数年前にブレイクしているキラを見たことがあるんだ。オレにはまだ若過ぎたけど、今日はその時のキラみたいだったね。今まで体験してきたオーストラリアの波の中でベストだったし、全てに満足している。2位という結果だってオレにとっては素晴らしいよ。次のイベントもこの調子をキープ出来るように頑張るさ」とコメント。
表彰台では嬉しさを抑え切れず、終始笑顔を振りまいていました。

ちなみにキラでワールドツアーが開催されるのは12年振りのこと。地元のニュースではキラ復活に向けての第一歩として報道されていたようです。

ASPワールドツアー第2戦は 4月7日~18日の期間にオーストラリア・ベルズビーチで行なわれる『Rip Curl Pro』 

第1戦『Quiksilver Pro』結果
1位 ジョエル・パーキンソン(AUS)
2位 アドリアーノ・デ・スーザ(BRA)
3位 ミック・ファニング(AUS)、タジ・バロウ(AUS)
5位 C.J・ホブグッド(USA)、ダミアン・ホブグッド(USA)、ビード・ダービッジ(AUS)、エイドリアン・バッカン(AUS)

『Quiksilver Pro』公式サイト
http://www.quiksilverpro.com.au/Home.aspx(PC用)

photo: ASP Covered Images