『Quiksilver Pro』R2から再開!
2009-03-07 更新

この日の注目ヒートは昨年のWQSチャンピオン、ナサニエル・カラン(USA)とデーン・レイノルズ(USA)のH13。舞台となったスナッパーロックスは風の影響が入ってしまい、ナサニエルはターン系の技で手堅くつなげるライディングでしたが、デーンはジャッジにアピールする大きなマニューバーを連発し、極めつけに「ダブル グラブ エアリアル」を披露。見事に今イベント初のパーフェクト10を叩き出し、後半に出した8.83を含めた18.83でナサニエルをコンビネーションスコアに追い込んで勝利。
「あれは、まさに求めていた波だった!初めての10ポイントだから大興奮さ!オレはヒートに勝つことばかり考えるより、波だけに集中してサーフィンする方が調子良いんだ。プレッシャーをかけ過ぎないようにね」とデーン。
昨年はジョーディ・スミス(ZAF)と共に注目のルーキーとしてツアーの仲間入りをしたデーンですが、周囲のプレッシャーと慣れない環境に振り回され、期待されていたような成績は残せませんでした。
「今年はちょっと気が楽。ジョーディとオレとのライバル関係が忘れられているからね。昨年は常にジョーディのことが付きまとっていて、凄いプレッシャーだった。考えたくなくても、頭に浮かんじゃうくらいだったんだ。本当に精神的に辛かったよ」と話していたデーンは何かが吹っ切れた表情でした。ケリーも認めているそのライディングに試合運びの上手さや精神的な強さが加われば、トップシードを脅かす存在になることは間違いないでしょう。
H15に登場したジョーディは、地元のディーン・モリソン(AUS)と対決。トータルは同スコアでしたが、シングルスコアでディーンを上回る8.67を持っていたため、R3への切符をゲット。
昨年はR4でディーンに負けてルーキー初の敗北を味わされただけに、見事リベンジを果たしたことになります。
「ディーンはここの波を知り尽くしている。昨年はこのイベントで彼に負けたんだよな~。ヒート途中で良い波を掴んであと8.50が必要だった。ラッキーにも残り時間でそれを上回るスコアを出せたね」とジョーディは僅差となったヒートを振り返っていました。
デーンと同様に昨年は不本意な結果に終わってしまったジョーディ。やはり、デーンとの間には葛藤があったようです。インタビューでも、「昨年は白か黒か両極端。デーンとオレとの比較だけで良い悪いが決められていたんだ。でも、今年は違う。二人共、挑戦者さ。全ての目が他のみんなに注がれている内にそっと勝ち上がっていけたら良いね」と話していました。
ジョーディはR3でテイラー・ノックス(USA)、デーンはロイ・パワーズ(HAW)と戦います。
なお、同時開催の『Roxy Pro』は、6日にR2からQFまでを一気に消化。ステファニー・ギルモア(AUS)、メラニー・バーテルス(HAW)、ルーキーのペイジ・ハレブ(NZ)、ココ・ホー(HAW)の4人が優勝の座を争います。
ネクストコールは現地時間3月8日の早朝6時(日本時間の早朝5時)、スタートは7時の予定。
注目カードはH8のケリー・スレーター(USA) vs ジュリアン・ウィルソン(AUS)
『Quiksilver Pro』公式サイト
http://www.quiksilverpro.com.au/Home.aspx(PC用)
photo: ASP Covered Images