パイプラインマスターズ史上初のパーフェクト20!!
2008-12-12 更新

この日はトップシードの選手が登場したこともあり、ビーチには沢山のギャラリーが集まり、今年最後のビッグイベントを楽しんでいました。
コンテスト2日目の主役はパーコことジョエル・パーキンソン(AUS)でしょう。R3のH3に登場したパーコは、ダスティ・ペイン(HAW)を相手に10ポイントを二つスコアし、パーフェクト20でラウンドアップ!
「パーフェクト10を二つもゲットするなんて、今まで考えたことも無いよ。頻繁に聞くことでもないし、ましてオレがそれをするなんて思いもしなかった。優勝したのか?と少しの間、勘違いするくらいだったけど、落ち着いて自分に言い聞かせたよ”ヒートをメイクしただけじゃん!”ってね(笑)次のヒートでもそれを忘れないようにパドルアウトしないと」とパーコ。
パーコのコメント通り、世界トップレベルのコンテストでさえ、「パーフェクト20」という言葉を聞く機会はほとんどありません。それもそのはず、「パーフェクト20」は歴史あるパイプラインマスターズで史上初。ワールドツアーの中では2005年タヒチ戦のファイナルでのケリー・スレーター(USA)以来、二人目となる快挙なのです。
「ケリーは凄い場面でやってのけたけど、オレの場合はR3だからね。でも、パイプラインだし、きっとオレがおじさんになった時には”オレのキャリアの中でケリーと並ぶこともあったな~”と振り返るんじゃない(笑)」とパーコは笑顔でコメント。
パーコはトリプルクラウンのカレントリーダー、ダスティを自ら倒し、2位のC.JがR3で敗退したため、自身初となるトリプルクラウンの栄冠に急速に近づいたことになります。
「トリプルクラウン獲得に向けて大きな意味を持つヒートだったね。今はトリプルクラウンについてもっと考え始めるべき。二つの10ポイントのことも忘れないといけない。落ち着いて次のヒートのことだけを考えるさ」と表情を少し変えて話していました。
トリプルクラウンの1戦目と2戦目に参加してないため、今回はその栄冠とは無関係のケリー・スレーターですが、やはり、表舞台に登場すれば全てのギャラリー、いや、選手達でさえも釘付けにしてしまうのはケリーの圧倒的な魅力でしょう。10月にスペイン戦でワールドタイトルを確定させたケリーは、次のブラジル戦をキャンセルしたため、約2ヶ月振りのコンテスト。しかし、全くブランクは無く、トータル17.77で余裕のラウンドアップを果たしました。
「パイプで優勝出来れば最高だけど、正直あまり重要視してない。パイプに限ったことじゃないけど、ただストレス無しでコンテストを楽しみたいだけ。もし、優勝したらそれはボーナスみたいなもの。今回は他の選手が勝つのを見てみたい。ここで優勝したことが無い選手とかね。オレは過去に何回か優勝したし、アンディ(アイアンズ)も数回、昨年はビード(ダービッジ)。今年はパーコか、ブルース(アイアンズ)がもう一勝上げて有終の美ってのも良いよね」とケリー。
ワールドタイトル、トリプルクラウンと獲得出来るものは全て手に入れているケリーらしいコメントですが、その余裕が逆に他の選手達には怖いものとなるかも知れません。人一倍負けず嫌いのケリーの動向には今後も注目が集まるでしょう。
いよいよ残り16人に絞られた『Billabong Pipeline Masters』ですが、現地時間12月11日はストームのためにコンテストはオフ。恐らく、このストームが去った後に再開され、あと一日のスケジュールで全ての日程が終了する予定です。
今シーズン不調だったアンディ・アイアンズの復活劇が見れるのか?それとも「パーフェクト20」をスコアしたパーコが優勝とトリプルクラウンの栄冠を獲得するのか?
ケリーや、ジェイミー・オブライエンを始めとしたハワイアンローカルの存在も忘れてはいけません。
ネクストコールは現地時間12月12日の午前7時(日本時間12月13日午前2時)
公式サイトでは日本語でのライブ中継も楽しめるので、ぜひチェックしてみて下さい!
『Billabong Pipeline Masters 日本語公式サイト』
http://www.aspjapantour.com/billabongpro/(PC用)
photo: ASP Covered Images