『Hang Loose Santa Catarina Pro』終了!
2008-11-03 更新

「オレは波のリズムにピッタリと合っていたけど、ジェレミーにとっては逆だったんじゃないかな」とビード。さらに「レフトの波でグッドスコアを出すのは難しかったから、ライトの波に狙いを定めたんだ。その中でも特に良い波を最初から探し、リラックスしてサーフィンするように心掛けたのさ。今日は良い気分で戦うことが出来たね。ジェレミーも良い調子だったから、自分の限界ギリギリでターンし続けていたよ」とファイナルを振り返っていました。
この日のインビトゥバは、コンテスト期間中で最も小さい2ー3ftレンジのサイズでしたが、たまに入るセットはクオリティが高く、ビードは序盤に9.43のハイスコアをメイクし、早くもジェレミーをコンビネーションに追い込みます。更に中盤にはダメ押しの7.17をスコアし、一度もリードを譲ることなく、ファイナル終了のホーンが鳴り響いたのでした。
「これって凄いことだよね!だって、オレのヒーロー、ケリーに続く2位だぜ!そりゃあ、ストークしているよ!自分のエネルギーの全てを注いで今シーズンを終えるつもりさ。だから、最後まで見ていてよ!」
スペイン戦を終了した時点でトータルレイティング2位だったタジ・バロウ(AUS)がR4でミカエル・ピコン(FRA)に僅差で敗れてしまい、3位だったジョエル・パーキンソン(AUS) が欠場したため、今回優勝したビードは4位から一気に2位へジャンプアップ!
最終戦のハワイは昨年優勝を決めた場所。タジやジョエルはハワイでのイベントをあまり得意としていないため、ビードがこのまま2位でシーズンをフィニッシュする可能性も十分にありそうです。
確実にスコアを延ばし続けていたビードに対して、ジェレミーは完璧に波運に見離されてしまった形。ファイナル終了後のインタビューでは、「結果には満足しているけど、ファイナルに関しては少し残念。何もしないまま終わった感じだからね。ビードは逆転に必要な時間さえ与えてくれなかったんだ。彼は9.43と他に二本しか入らなかったセットを手に入れていた。オレには波が回ってこなかったのさ。波に乗ろうとしてもそれが出来なかったんだよ。彼は確実にリップしまくっていたのにね」と話していました。
2007年にツアー入りを果たしたジェレミーは、ファーストシーズンに8位という好成績を収め、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。まだ20歳という若さと恵まれた才能。そして、端正な顔立ちからファンも多く、地元フランスでのイベントでは”追っかけ”さえも出没するほどの大人気。
ヨーロッパレッグでは足首の怪我に悩まされて17位が2回続きましたが、今回の2位でレイティングを10位にアップ!勝負の世界に「もしも~」はありませんが、怪我さえ無ければ更に上のレイティングに位置していたことも考えられるでしょう。
ジェレミーを始め、ここ数年で確実に実力をつけているヨーロピアン。ミカエル・ピコン(FRA)はツアーを出入りしながらも、今シーズンは粘り強いサーフィンを身に付け、SFではジェレミーをあと一歩で倒すところでした。
「超ハッピー!今回の結果でリクオリファイ出来そうだからね。自分にとって凄い成績を残せたし、来年のツアーに向けて十分な自信を与えてくれたよ」とミカエルは嬉しそうにコメント。
来年はジェレミーとミカエルに加えて、現在WQS5位のティム・ボールがツアー入りするため、3人のフレンチが出揃う予定。更にポルトガル出身のティアゴ・ピレス、ドイツ出身のマーロン・リプケも合わせると5人のヨーロピアンがトップ45の一員として世界中を飛び回ることになります。
さて、いよいよASPワールドツアーは最終戦のハワイを残すのみ。第11戦『Billabong Pipeline Masters』は12月8日~20日の期間に開催されます!
第10戦『Hang Loose Santa Catarina Pro』結果
1位 ビード・ダービッジ(AUS)
2位 ジェレミー・フローレス(FRA)
3位 ミカエル・ピコン(FRA)、フレッド・パターチア(HAW)
5位 レオナルド・ネヴェス(BRA)、ダニエル・ロス(AUS)、ベルナルド・ミランダ(BRA)、ヘイター・アルヴェス(BRA)
『Hang Loose Santa Catarina Pro公式サイト』
http://www.hangloose.com.br/wct2008/(PC用)
photo: ASP Covered Images