ASPワールドツアー第9戦『BillabongPro』R1が終了!
2008-10-02 更新

会場は開催予備候補地のソペラナにて行われています。
今イベントでケリーのワールドタイトル獲得への期待は当然高まっており、奇しくも今年のツアー9戦目となるムンダカで9位以上の成績を残せれば、ケリー・スレーター(USA)の9回目となるワールドタイトルが確定!
「ヒートの途中でスコアアナウンスが聞こえたとき、テイラーが苦戦しているのが分かったんだ。そしたら運良くフェイスが張ってエアーのセクションもある波が来て、それで9.00をスコアできたんだ」
この日のケリーは相変わらずの好調振りで16.33のトータルスコアをマーク。対戦相手のテイラー・ノックス(USA)と急遽出番が廻ってきたルービン・アッシュ(GBR)を退けR3に駒を進めています。
先週フランスで行われた「クイックシルバープロ」ではあと1本の差でエイドリアン・バッカン(AUS)に優勝を譲ってしまい、タイトル獲得のチャンスを逃したケリーですが、サーフィンの好調さは誰にも止められない様子。
一方、現在世界ランキング2位のタジ・バロウ(AUS)は「僕はとにかくイベント優勝をしたいんだ。それがここで実現できたら最高さ。ツアー選手達はケリーが勝つことが分かりきっているからか、モチベーションがちょっと下がっているようだけどね」
タジの言う通り、ケリーのタイトル獲得を食い止めるためには、ケリーが次のR3で敗退しタジが優勝するシナリオが必要条件。極めて一人舞台に近いケリーの活躍と超人ぶりに、ツアー選手達の間で多少なりとも諦めムードが広がるのも無理ありません。
そんな中、過去二回もここムンダッカにて優勝を飾っているボビー・マルチネスは今年も快調な滑り出しで、ベン・ダン(AUS)とワイルドカードで出場のマーク・オクルーポ(AUS)
選手を破っています。
「ケリーがタイトルを獲るからといって僕は諦めないよ。希望を持たない僕の地元の子供たちを思えば、このツアーで良い成績を残すこと自体ビッグなことだからね。この機会を活かして僕なりのベストを尽くすつもりだよ」とボビーはコメント。
さらに緊張の糸がほどけてしまったのか、大物ルーキーとして名を馳せるエイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)とジョーディ・スミス(ZAF)は、補欠選手として急遽エントリーしたアネコ・エセロにR1で敗退。 同様に、現在WQS24位をマークしているニック・マスクロフト(AUS)も、パンチョ・サリバン(HAW)と、前回のイベントウイナー、エイドリアン・バッカンをノックアウト! 彼らをルーザーズラウンドへ追いやりました。
「チャンスは誰にでもあるとは思っていたけど、ワールドツアーの試合で集中力を保つのはハードだし不運も続いていい成績を残せなかった。だから気分はいいよ。来年もツアーで一暴れしたいね」とニック・マスクロフト。
この他、ブラジルのヘイター・アルヴェスとジハッド・コドーもそれぞれR3進出を決めました。「ここはブラジルのビーチブレイクみたいさ。パドリングもハードだし波数も多くてホワイトウォーターもたくさん(笑)勝つのは本当に大変だけに、R1を通過できて本当に嬉しいよ」
他にはヨーロッパ勢も好調なスタートで、フランスのマイキー・ピーコンとポルトガルのティアゴ・ピレスもラウンド3進出を果たし、ヨーロピアンパワーを見せ付けてくれました。
ケリーのタイトル獲得の可能性が濃厚になったことから欠場選手が目立つ中、下位グループの実力者たちは虎視眈々と上位進出を狙っています。次の台風の目となる下位グループのランキング争いにも注目したいところですが、ケリーの偉業達成の瞬間はすでにカウントダウンを開始し始めたと言っても過言ではないようです。
ネクストコールは現地時間2日の午前9時。(日本時間の2日午後4時) 公式サイトではライブ中継も楽しめます。なお、メイン会場として予定しているムンダカの波もブレイクし始めたようです!
遂にケリーの9回目となるワールドタイトル獲得の瞬間を迎えるか!? お見逃しのないように!
http://www.billabongpro.com/mundaka08/(PC用)
photo: ASP Covered Images