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『Quiksilver Pro』は初日から波乱の展開に!?

2008-09-21 更新
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2008年のASPワールドツアーの後半戦の焦点は、7戦中5勝という圧倒的な強さを見せているケリー・スレーター(USA)がどれだけ早い段階で9回目のワールドタイトルを確定するのか?
フランスのホセゴーで現地時間9月20日からスタートした第8戦『Quiksilver Pro』は、その答えが早くも見え初めてきました。

簡単にケリーの9X確定のシナリオをおさらいすると、まず阻止出来る可能性が残っているのは、タジ・バロウ、ビード・ダービッジ、パーコことジョエル・パーキンソン、ミック・ファニングの4人のオージー。もし、今回のフランス戦でケリーが優勝した場合でも、タジが3位以内、ビード、ミックがファイナルに残ればケリーの9Xはスペインに持ち越し。ケリーが2位以下になった場合は、パーコにもワールドタイトルの可能性が残されることになります。
逆に考えれば、フランス戦でケリーが優勝した場合、タジ、ビード、ミックの3人が前途の条件を満たさないと残り3戦を待たずに9Xが確定します。

そして、始まったR1ではケリーを含む5人の選手が敗退し、R2の敗者復活戦へ。ケリー、タジ、ビードは次のR3へコマを進めましたが、ミックとパーコはここで姿を消すことに...。
この日のホセゴーの波は3-4ftレンジながら、かなりクセがあったため、実力よりも運が勝負を左右する展開。更に勝負の世界ではタブーの「油断」もトップシードの選手にはあったのかも知れません。

ケリーはR2終了後のインタビューで、「ティムが良いスコアを出してくるだろうなと予感はしていたんだ。オレもスコアを延ばしてティムを抜かせると思ってたけどね(笑)。ティムは我慢強く、波を待っていたよ。常にワイルドカードとローシードの選手達には気を付けないといけない。トップシードの奴らよりもね」とコメント。
結果的にはR2をクリアしたケリーですが、対戦相手のティム・ボール(FRA)は、終了したばかりのWQS5スターイベントで優勝し、ワイルドカードの出場権を賭けたトライアルでもダントツの強さを見せて他の選手を圧倒したほどの好調さで、R2でもラスト数分まではティムが優勢。ケリーは最後に乗った波で9.00をメイクして辛くもラウンドアップを果たした形となりました。

ホセゴーでのコンテストの難しさは、ケリーは百も承知。「ここはコンテストにはタフな場所さ。アンディが3回もここで優勝して、2回も2位に入っているなんて、本当信じられないよ。波はとても変わりやすく、運任せなところがあるからね。勝つにはベストウェーブを手に入れること。ハプニングだって頻繁に起こるさ」と話していました。


パーコとミックが破れた今、僅かながらワールドタイトルの可能性が残されているのは、タジとビードの二人。特にタジは前回のカリフォルニア戦で2位に入り、今回はR1で余裕の1位通過という好調さですが、ケリーと比べると影が薄い存在。インタビューでも、「今年の展開はハード。ケリーのタイトルはほぼ決定だしね。数学的に考えても彼を捕まえるのは不可能に近い...。とりあえず、残りの数イベントで優勝することにトライするよ」とワールドタイトルをケリーから奪回するのには否定的。

この日は他にも現在レイティング10位以内にいるエイドリアーノ ・デ・ スーザ(BRA)、 ボビー・マルティネス (USA) 、アンディ・アイアンズ (HAW)、 ジェレミー・フローレス(FRA)がR1で敗退し、R2を戦うことになっています。

ネクストコールは現地時間21日の早朝7時30分。日本とフランスの時差は7時間(サマータイム)あるため、日本時間の21日午後2時30分。コンディションが整えば、R2のH5から再開されます。
もちろん、ライブ中継も楽しめるので、公式サイトにアクセスしてみては?

http://www.quiksilverlive.com/(PC用)

photo: ASP Covered Images