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『Billabong Pro Teahupoo』終了!

2008-05-16 更新
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現地時間5月8日からウェイティングピリオドに入っていた『Billabong Pro Teahupoo』は、R1が始まった13日から僅か3日間で全ての日程を終了。
コンテストディレクターのルーク・イーガンは一日平均20ヒートというマラソンデイを決行し、15日にトップ45プラス3人のワイルドカード、計48人の頂点が決定しました。

タヒチのチョープーに入ったウネリのピークは昨日まで。ファイナルデイは時間を追うごとにサイズダウンが進み、最後はインサイドの棚で割れる3-4ftのワイドブレイク。波数が少なく、バレルになる波を見つけるのも難しいような厳しいコンディションでの戦いを強いられました。

ファイナリストに選ばれたのは、トライアルを勝ち上がってきた二人のワイルドカード。ロコボーイのマノア・ドーレッド(PYF)とヤングブラジリアンのブルーノ・サントス(BRA)という意外な組み合わせ。

ファイナルまでの二人の足取りを辿ってみると、まずマノアの方はR1でケリー・スレーター(USA)を抑えて1位通過。R3では再びケリーと対戦し、珍しくケリーがインターフェアーを犯したこともあり、マノアに軍配が上がります。R4ではトム・ウィタカー(AUS)が僅か1本しか波に乗れなかったのを尻目にパーフェクト10を叩き出して完勝。QFとSFでも勢いは止まらず、エイドリアン・バカン(AUS)、ジョエル・パーキンソン(AUS)を共にコンビネーションに追い込んでの勝利。ファイナルへの切符を手に入れました。

一方のブルーノは、R2でミック・ファニングを。続くラウンド3ではタジ・バロウを。つまり、2007年のワールドチャンピオンと2位を倒し、更にSFでは2004年のタイトルホルダー、CJ・ホブグッドを抑えるという快進撃を続けました。

ファイナルはイベント期間中で最も波が悪く、2~5pt台のロースコア勝負。序盤に5.83、3.33を出したブルーノが最後まで逃げ切る形となり、ASPワールドツアー初優勝を決めました!
「本当にハッピー!夢が叶ったよ!残念ながらパーフェクトな波では無かったけど、そんなの関係ないね。本当に嬉しい!オレの人生の中で最高の日!」とブルーノ。

ファイナルの戦いについては「二つの小さなバレルを手に入れてから波が来なくなったんだ。何でか分からないけど、多分この大自然がオレの味方をしてくれたんじゃないかな(笑)。今日はかなりスモールだったから、オレの6’3 のボードでは長過ぎた。それでフランス人からボードを借りたんだ。彼のおかげだね。あのボードはキープしたいよ。」と話していました。

ブラジリアンがASPワールドツアーで優勝するのは2002年フランスのネコ・パラダッツ以来のこと。ブルーノはワイルドカードのためにレイティングに関係はありませんが、エイドリアーノ ・デ・ スーザ(BRA)を始めとした若いブラジリアンの良い刺激になったことでしょう。

優勝には一歩届きませんでしたが、マノア・ドーレッド(PYF)のこのイベントの活躍ぶりはインターネットのライブ中継を通して世界中のサーファー達に感動を与えたと言っても過言ではありません。
「波は小さかったけど、それは彼にとっても同じ。」とマノア。さらに「彼がファイナルではベターだったし、勝利に値する。優勝に近づくにつれてナーバスになって、波も少なくなってしまったんだ...。ブルーノはオレにプレッシャーを与え、優先権も持っていた。波よりも彼の動きに気を付けていたね。最初の波を彼に乗らせたのが大きなミスだった。それが敗因さ。」とコメント。

マノアは現在世界で最も強いサーファー、ケリーを2回も抑え、更にパーフェクト10を二つもメイク。ローカルナレッジだけでは説明出来ないほどの驚異的なライディングを見せつけてくれました。
勝負の世界に「もしも」はありませんが、もしもリアルなチョープーの波でファイナルが行なわれていたら、ストーリーの結末は変わっていたのかも...。

「ファイナルの前に自分に言い聞かせたよ。勝ち負けは関係ないし、プレッシャーもない。だって、こんな素晴らしいイベントで驚くような戦いが沢山出来たんだから。もし、勝利に対する欲がなければ、今日は気持ち良いサーフィン日和さ。結局はそれが一番大切なんじゃないかな。まあ、オレは勝つことが大好きなんだけどね(笑)」とマノアは最後に話していました。

次の第4戦は南太平洋レッグのセカンドイベント、5月25日~6月6日の期間に行なわれる『Globe Pro』 フィジーのタバルア・アイランドが次の舞台になります。

第3戦『Billabong Pro Teahupoo』結果
1位 ブルーノ・サントス(BRA)
2位 マノア・ドーレッド(PYF)
3位 ジョエル・パーキンソン(AUS)、CJ・ホブグッド(USA)
5位 アンディ・アイアンズ(HAW)、エイドリアン・バカン(AUS)、エイドリアーノ ・デ・ スーザ(BRA)、ブルース・アイアンズ(HAW)

photo: ASP Covered Images