『Rip Curl Pro』はR2を終了!注目のルーキーは?
2008-03-23 更新

この日は二人のビッグルーキーにとって明暗が分かれる展開となりました。
昨年のWQSチャンピオン、ジョーディ・スミス(ZAF)は、H10でツアー12年目のベテランオージー、ダニー・ウィルスと対戦。ジョーディは序盤からリードを握って勝利をほぼ確実なものにしていたものの、ラスト数分でダニーが7.67ptをスコアして逆転。ジョーディはここで姿を消すことに...。
「確かにジョーディは世界のベストサーファーだけど、ここの波は難しいからね。オレは長い間の経験が報われたってとこかな。」とダニー。
ダニーのベルズでの最高成績は2001年の2位。トータルレイティングでは1998年の3位。その年は日本で開催された2つのイベントで連勝して脚光を浴びていましたが、以降は2002年の9位を最高にして低迷。トップ争いというよりも、リクオリファイ出来るギリギリのラインでツアーに生き残っています。
「あのベルを鳴らしたいものだね。首を掴んでさ(笑) とりあえず長い間勝ってなかったから、一歩進んだだけでも嬉しいよ。」
生まれも育ちもバイロンベイのダニーですが、ベルズのタイトルはツアー選手なら誰もが望む夢。
次の対戦相手は2004年にそのベルを鳴らしているパーコことジョエル・パーキンソン。ダニーにとって厳しい戦いになるでしょう。
一方で好調さを見せたのはジョーディに続くWQS2位でクオリファイを果たしたデーン・レイノルズ(USA) 同じルーキーのヘイター・アルヴェス(BRA)がいきなり9.17ptを出しますが、すぐにそれを上回る9.73ptのハイエストスコアを叩き出し、逆転。他にもデーンらしい見事なエアーで決めた9.0ptと合わせ、トータル18.73ptでこのヒートを制しました。
「ラッキーだったね!自分のところに良い波が来るんだってポジティブな考えでいたら本当に来ちゃった(笑) あんな良い波は他になかったし、マジでラッキーとしか言いようがないよ。」とデーン。
さらに「あの波はクリーンかつパーフェクトだった。失敗しないように上手く繋いだだけ。特別な技はしなくても十分だったね。」とコメント。
デーンのラジカルで革新的なマニューバーは多くのトップサーファーがすでに認めているほど。ワイルドカードで出場した昨年のトラッセルズではタジ・バロウ、ミック・ファニングを立て続けに倒し、ツアー入りを前にそれが通用することを証明していました。
「クライテリアに合わせるためにオレらしいサーフィンを犠牲にしたくないんだ。それは今年の目標の一つ。今のところ良い感じだね。」とデーンは話していました。
デーンの次の相手は昨年のトラッセルズで壁となったCJ・ホブグッド。試合運びでは一枚も二枚も上手のCJとどんな戦いぶりをするのか楽しみですね。
また、R2では怪我に悩まされていた3人の選手が活躍。膝の手術のために2007年シーズンを棒に振ったベン・ダン(AUS)、ティム・レイズ(USA)は、ワイルドカードの特別枠でエントリーし、共にラウンドアップ。また、パイプラインでのフリーサーフィン中に太ももの筋肉を負傷したフレッド・パターチア(HAW)も、ブルース・アイアンズ(HAW)を僅差で下し、R3へ進出を決めています。
なお、翌日の23日はベルズらしからぬサイズまでダウンしてしまい、風向きも悪かったため、メンズのコンテストはオフ。午前のジュニアイベントは無事終了しましたが、午後から予定されていたウィメンズのQFは明日に持ち越しに。
24日の月曜日には新たなスウェルが入る予報です。
photo: ASP Covered Images