オッキーが引退を表明
2007-12-15 更新

特別枠としてR2で待ち構えていた「パイプラインのスペシャリスト」VS「ドリームツアーの一員」はどれも面白い勝負でしたが、特に印象深かったのはクリスワードとシェーン・ドリアンのヒート。シェーンと言えば独特のスタイルでケリーやロブなどと共にツアーに旋風を起こした元ニュースクールのメンバー。今はビッグウェーブだけを追い求めてコンテストシーンからは遠ざかっていますが、いざヒートが始まると驚くようなライディングを披露してトータル16.00ptをメイク。しかし、クリス・ワードが現ニュースクールの意地を見せて9pt台を二つのトータル18.07ptでラウンドアップを果たしました。
シェーンのサーフィンをもう少し見たかったというファンも多いでしょうが、これも勝負。リクオリファイのギリギリラインにいるクリスの気迫がひしひしと伝わってきた緊張感の高いヒートでした。
その他、R3ではケリー・スレーター、タジ・バロウ、ジョエル・パーキンソンなど順当なメンバーが勝ち上がっています。「パイプラインのスペシャリスト」でこのラウンドも通過したのは、イワン・ウォルシュ、TJ・バロン、ミカラ・ジョーンズの3人のみ。ハレイワで優勝したロイ・パワーズ、サンセットで優勝したマクア・ロスマンはここで姿を消しています。
なお、R3で敗退したメンバーの中にはオッキーことマーク・オキルーポの姿も...。オッキーはリクオリファイが不可能ということで、今シーズン限りで引退を表明しています。
数々の栄光を手にしているオッキーは、オージーだけでは無く、世界中のサーファーから愛されているヒーロー。トロイ・ブルックスに破れたヒート終了後には、まるで優勝したかのように肩車でビーチからインタビューステージまで運ばれ、引退の会見が行なわれました。
その後にはオッキーの顔がプリントされたTシャツを着た友人達に囲まれ、彼を讃える沢山の拍手に包まれたのでした。
「オレはコンテストが大好きなんだ。それにツアー中に出来た友人達とのことも含めて、これからは寂しくなるね。かれこれ15年もの間、良い波に乗れたし、色々なことがあった。カムバックしてからワールドタイトルを獲得した時がベストだったと思う。後悔はしてないよ。素晴らしい経験が出来たし、今日こうして沢山の友人達とビーチにいられるんだから。」と涙を浮かべながら話していました。
オッキーは1983年に17歳の時からツアーを回り、すぐにパイプラインマスターズでも優勝。順調にトップへの道を歩み続けたものの、1987年に突然の引退。一時期はかなり体重が増えてサーフィンからも遠ざかっていたようですが、1997年にカムバックしていきなりの2位に。この年のチャンピオンはケリーでした。そして、1999年、33歳の時に念願のワールドタイトルを獲得し、41歳になった2007年までの間、ツアーの第一線で活躍を続けていました。
今後はメインスポンサーであるビラボンのイベントのワイルドカード枠で出場するチャンスがあるそうなので、これからも年に数回は彼のビッグスナップが見られるでしょう。
ネクストコールは現地時間15日の朝7時。日本時間の16日早朝4時。次のR4の注目ヒートはトップシードのミック、ケリー、アンディ VS 「残った3人のパイプライン・スペシャリスト」でしょう。
コンディションが整えば一日でファイナルまで進む可能性があるので、お見逃しのないように!
ASPジャパン公式サイト
http://www.aspjapantour.com
photo: ASP Covered Images