WQS4スター『XCEL PRO』終了!
2007-11-10 更新

ハワイのオアフ島、ノースショアにファーストスウェルが入り始めるこの時期、キックオフイベントとして毎年開催されるWQSの4スター『XCEL PRO』が現地時間11月9日に終了。
「ヴァンズ・トリプルクラウン」の前哨戦とも言えるこのイベントには、WQSからのクォリファイを目指している選手だけでは無く、ハワイのロコサーファー達が多くエントリーするため、普段のWQSとは違った雰囲気。波の方も他国で開催されるWQSとは違い、ドリームツアー並と言っても過言ではないでしょう。
舞台となったのは、有名なパイプラインよりも少し北側に位置する「サンセットビーチ」。
少しクセのある波質ですが、ビッグカービングや、チューブライドなど、なんでも可能なこのポイントで勝つにはオールラウンドな技術が要求されます。
サイズの方は、中盤に入った10-14ftの北ウネリがMAXで、後はノースショアにしてはスモール~ミディアムレベルのサイズでした。
コンテストがスタートしたのは、フェイスで3-6ftの北~北西ウネリが入った10月29日。ファーストラウンドで注目を浴びたのは、日本でもお馴染みの「サニー・ガルシア」 ツアー引退後も脱税騒ぎなどで話題を振りまいていたサニーですが、独特のパワーサーフィンは今も健在。R4で敗退するまでは、見事なライディングを披露していました。
また、JPSAが終了したこともあり、多くの日本人プロがエントリーしていましたが、脇田貴之、林健太、田中樹がR3で敗退した時点で全ての日本人プロが姿を消すことに...。まだまだ世界の壁は厚いようです。
ファイナルは、4-7ft。日本サイズで言えば、ダブルオーバーのサイズ。テイラー・スティールの「SIPPING JETSTREAMS」に出演していたアレックス・グレイ以外は全てハワイアンという4人ヒートを制したのは、唯一WQSレイティングでトップ100に入っているジョエル・センティオ。ヒート中盤に8.33ptのハイスコアをメイクし、終了間際にも7.77ptを出してトータルスコアは16.10pt。2位のメイソン・ホーに3pt以上の差をつけての勝利となりました。
「優勝しておかしくなっちゃいそうな感じ(笑) プロになった6年前からビッグイベントでの勝利を待っていたんだ。だから、凄いホッとしたよ。なんか、今日は勝てそうな気がしてたんだよね~。」と嬉しそうにファイナル終了後のインタビューに答えていました。
さらに、「過去のウィナーのリストを見てごらんよ。世界のベストサーファー達だぜ!まるで夢のようだし、やる気が出てきた!」とコメント。
ジョエルはISAのワールドゲームを制したこともある実力者。勢いに乗った彼は、この後に控えている「ヴァンズ・トリプルクラウン」でも怖い存在になるかも知れません。
今回の優勝で賞金の10.000USドルと1500ptを手に入れ、WQSレイティングを42位にアップさせています。
2位になったメイソン・ホーは、このイベントを過去4回も制覇しているハワイのレジェンド「マイケル・ホー」の子供で、まだ19歳。すでにジュニアイベントを賑わしている彼は、今回のサンセットビーチでも父譲りの素晴らしい戦い振りを見せていました。
その他の二人も、2年連続でこのイベントのファイナリストになったマクア・ロスマンは23歳。カリフォルニア出身のアレックス・グレイは21歳。平均年齢21.7歳というヤングガン達のファイナルとなりました。
そして、11月12日からは、いよいよハワイの伝統的イベント「ヴァンズ・トリプルクラウン」がスタートします。まず、初戦はWQS6スタープライム「Reef Hawaiian Pro」がハレイワで開催されます。
お楽しみに!
■WQS4スター『XCEL PRO』
主な結果は以下の通り。
1位 ジョエル・センティオ(HAW)
2位 メイソン・ホー(HAW)
3位 マクア・ロスマン(HAW)
4位 アレックス・グレイ(USA)
photo: ASP Covered Images