ASPワールドツアー第9戦「ハングルーズプロ」がスタート!
2007-11-04 更新

すでに10月30日からウェイティングに入っていたASPワールドツアー第9戦「ハングルーズプロ」は、コンディション不良のためにゴーサインが出ませんでしたが、ようやく現地時間の11月3日にR1がスタート!トラッセルズに似た3-5ftのアクション主体の波で、H9までを消化しました。
ブラジルでのイベントは熱狂的なファンが集まることで有名ですが、この日はまだR1にも関わらず、ビーチには待ちかねたファンが15,000人以上も集まり、会場となったサンタカリーナのインビトゥバは、早くもヒートアップ!
この多くの観衆を一番沸かせていたのは、H9に登場したケリー・スレーター(USA)でしょう。
ここは選手達の安全のために海までの道をフェンスで囲っているのですが、熱狂的なファン達はそれを越えて少しでもケリーに近寄ろうとします。その様子は他の国でのイベントでは見かけたことのないような少し異様な雰囲気...。
「クレイジー!熱狂的な観衆を避けるために走り回らなければいけなかったよ。」とケリー。「波は良かった。久しぶりにサーフィン出来たし、オレにとっては良いヒートだった。クレイジーな人ばかりだけど(笑)」とヒートが終了した後も大騒ぎしている観衆の中でインタビューに答えていました。
2003年にブラジルでのイベントを制しているケリーは、インビトゥバの波を自由自在に切り刻み、ルーキーのカイ・オットン(AUS)、ワイルドカードのローカルレジェンド、ファビオ・カルヴァーリョを相手に9.40ptを含む18.70ptという圧倒的なスコアでラウンドアップ。
「多分、トラッセルズ以来のかなり良いヒートだった感じがする。スペインでは3位になったけど、あまり良いイベントではなかった。良いサーフィンも出来てなかった気がするしね。トラッセルズで優勝して、J-BAYから今までミックとオレは結局五分五分。残された可能性を生かすためには、あのヒートみたいに守りに入らずハイスコアをとりにいかないとね。」とケリーはコメント。
ケリーはこのイベントで最低でもセミファイナルまで進出しなければ9Xの可能性が消えてしまいます。
一方、このイベントで優勝すればハワイでの最終戦を待たずに2007年のワールドタイトルを決めることが出来るミックは、ブルース・アイアンズ(HAW)とワイルドカードのブラジリアン、グーガ・アルーダーを相手に順調にラウンドアップを果たし、次のR3へコマを進めています。
ヒート終了後のインタビューでは、「楽しい波だったね。一日の中でも良い方だったんじゃないかな。最初は取り合いって感じで、何本か良い波をゲットしようとしていたんだ。ラッキーにも良い波に乗れて勝てたよ。ブラジリアンのワイルドカードは危険だから、ラウンド2行きはご免だよね。」とコメント。
また、ケリー同様に観衆からの熱狂的なアタックを受けていたミックは、「ブラジルのファンは過激!ビーチに行くのでさえやばい(笑)。でも、良いことだと思うよ。彼らはブラジリアンだけじゃなく、他の選手も応援してくれるし。本当に良い感じだね!」と熱いブラジリアンのファンについて語っていました。
なお、翌日の4日もコンテストには十分な波が続き、風が悪くなるまでの間にR1の残り7ヒートと敗者復活戦となるR2のH6までを消化。
この日のファーストヒートに登場した現在トータルレイティング3位のタジ・バロウは、ワイルドカードのマルコ・ポーロに序盤から主導権を握られていましたが、タイムアップ寸前につかんだ波で逆転し、なんとかラウンドアップを果たしました。
タジは「あのライトの波に全力を注いで9.33ptを出して、必要なスコアはあと6.00ptだった。波が良かったから、6.00ptを出すのは楽だと思っていたよ。一本目にトライしたのは5.9ptだったけど、次は残り僅かな時間で他の奴が奥で待ち過ぎだったワイドなレフトの波をつかんで、上手くいったんだ。結果オーライだったけど、スタートからちょっと大変だったね。」と苦笑い。
ケリー同様に今シーズンのワールドタイトル獲得の可能性が残されているタジは、少なくともこのイベントでミックよりも上の順位になる必要があります。
「ミックとケリーは一足先に昨日のヒートでラウンドアップしていたから、今日は少しイライラしてたんだ。でも、これでスッキリしたよ!」と笑顔でコメントを残していました。
ネクストコールは現地時間11月5日の午前7時。R2のH7、ロイデン・ブライソン(ZAF) VS ジハード・コードル(BRA)のヒートからスタートします。
photo: ASP Covered Images